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市街化調整区域って何?⑥
既存宅地・線引き前宅地渋澤 百不動産購入土地中古住宅売却不動産・不動産管理2019年12月06日坂戸市・鶴ヶ島市・川越市・日高市の不動産売買はお任せ!モモホームブログ
市街化調整区域での建物の建築に厳しい規制があり、34条12号 と 34条11号について、前回までのお話でした。
34条11号区域内の土地であれば、誰でも建築可能となりますが、その土地も現在は新たに出てくる事はなく、既に開発許可を取得したものや、中古住宅として流通しているものを探すこととなります。
市街化調整区域って何? 既存宅地・線引き前宅地
(参考:川越市・坂戸市・鶴ヶ島市などの場合)
同じように、主に中古住宅で流通する、『誰でも建築可能な土地』の可能性があるのが、『線引き前宅地』『既存宅地』です。
『線引き前宅地』とは、そもそも昔は都市計画において、どこからどこまでが「市街化区域」で「市街化調整区域」なのか、さえ決まっていない時代がありました。
この区域区分けの無い時代は、どこにでも自由に建物が建築できました。
しかし昭和45年8月25日を境に、市街化区域と調整区域の区分け「線引き」がされた為、都市計画地域内での建築には市街化区域でも市街化調整区域でも自治体ごとにルールが出来ました。
それまで、誰でも当たり前に建物を建築できた土地が、突然建築できない土地になってしまう事となり、そのままでは市街化調整区域に土地を所有する事となった人の不動産資産の価値が極端に下落してしまうことから、自治体は経過措置をとってきました。
昭和45年8月25日(線引き)以前から現在まで建物が建っている土地(市街化調整区域でありながら、地目が宅地である土地)が『線引き前宅地』です。
この線引き前宅地であれば、無条件に、というわけではありませんが、例外的に建築許可を取得可能となります。
一方、『既存宅地』は非常に似た性質ですが、市街化調整区域内にある「既存宅地確認」がなされた土地の事を言います。
この既存宅地制度認可の制度は平成12年に廃止されてしまっているため、新たな既存宅地の土地が流通する事はありませんが、既存宅地認可制度により認可を受けたままになっている土地などの流通はわずかですが、残っています。
既存宅地の特例自体は全国一律ですが、運用については自治体ごとに異なっており、その地域ごとに確認が必要です。
例えば、ふじみ野市などの場合は、既存宅地の認可を受けている場合においても、『建物が残っている』事が再建築の条件で、再建築をする場合、建物を建築をする事の申請をしてからでないと、既存建物の解体工事が出来ません。
34条11号区域同様、「線引き前宅地」や「既存宅地」も簡単に流通する事はありませんので、現在では希少で特別な物件と言えます。
『既存宅地』の物件の場合は、基本的には中古住宅を購入して、建て替えの許可を取得という形をとりますので、その点が、34条11号、12号と性質の違いがあります。
調整区域内での土地・建物のご購入やご売却は、規制なども含め、必ず確認が必要で、自己判断は禁物です。
古い中古住宅だからと安易に購入して後悔しないよう、再建築が可能なのかの確認は必須です。
また、市街化調整区域内の中古住宅として購入される場合、長く居住する予定であっても、その土地が再建築可能なのか、で住宅ローンの担保評価などに大きな影響がでる恐れもあります。
さまざま気を付けなければいけない点がありますので、必ずご相談ください。
既存宅地の売却
『既存宅地』の認可を受けた土地や、『線引き前宅地』の土地であれば、現在更地であっても、一般の方が住宅の建築(再建築)が可能となりますが、調整区域に建物を再建築可能な土地としてご売却するために、確認や交渉の一つの選択肢として、現在建物がある事も重要と言えます。
調整区域内で既存宅地や線引き前宅地に該当する土地を所有されていて、良く確認する前に、売却時に古い家だからと、「気を利かせて」解体して更地にしてしまう前に必ずご相談ください。
どんなに古くても、建物があった事が証明できない状態になった場合は、価値がまったく異なってしまう場合や、既存建物があっての「再建築可能な土地」の可能性があります。
建物の再建築が可能な土地と、建物の建築が出来ない可能性がある土地に分かれてしまうのです(更地の場合、以前から宅地、建物があった事の証明が必要となる場合がほとんどです)。
市街化調整区域内に長らく居住されている方や、そのような土地を譲り受けた方などは、ご売却などを検討された時点で、必ずご相談ください。
建物を取り壊してからでは、取り返しがつかない事もあります。
(建物を取り壊して1年経過後には再建築不可物件となってしまう事もあります)
市街化調整区域内の土地探しや12号要件、既存宅地などについては、ざっくり進めても結果、要件を満たせなければ、「全て無駄」になってしまいますので、ご購入やご売却をご検討の場合は、お気軽にご相談ください。
まずは、そのままの状態でご相談いただき、不動産の個性と履歴を知る事から始めましょう。
昔の建物、相続したご実家や放置状態の空き家など、土地建物に潜んでいるかもしれないリスクを知る事で、売却時の想定外の負担を回避できるかもしれません。
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